「乗車・搭乗・乗船拒否」事例 2000年〜2005年
バリアフリーの長年のお目付け役、今福さん

DPI日本会議・交通問題担当 今福 義明さんのもとに届いた情報です。
国レベルでは残念ながらこのような情報収集はされていません

1.低床バス導入も乗車拒否(2001年)
【朝日新聞 2001年11月9日】

■車いす対応バス「車いすお断り」 導入半年「準備整わず」
 車いす対応のバス5台が青森市営バスに導入されて半年余りたつが、車いす利用者が乗車できないという「異変」が起きている。導入は昨年11月施行の「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律」(交通バリアフリー法)を受けたもの。市交通部は「まだ安全に乗せて走れる環境ができていない」と説明するが、専門家の中には「バリアフリーに取り組む気のない表れ。法律違反ではないか」という声もある。いったい何が起きているのか−。(吉村真吾)
 同法では、乗り合いバスを新しく導入する際は、床が地面から65センチ以下の低床型車両にすることを義務づけている。これを受けて市交通部は3月、5台を計約9300万円で購入した。
 これらのバスは、最後部に積んだ合成樹脂製の折り畳み式スロープをドアの階段部に設置し、車いすを乗降させることができる。車内ではベルトと輪留めで車いすを固定する仕組みだ。
 新型バスは広報されることもなく、4月から走り始めた。障害者の自立支援を図るNPO法人「ピアネット」によると、7月に車いすを利用している会員数人が気づき、複数の停留所で乗車することにした。

■運転手が拒否
 ところが、全員が断られた。運転手が拒否した理由は「乗車に15分かかり、定時運行できない」「運転席を離れられない」「スロープを積んでいない」などだった。
 「乗車が駄目なら、車いす対応を示すステッカーは除いて」という会員の求めで、市交通部は7月下旬、5台のドア横にあるステッカーをはがした。結局、現在まで車いすの乗車は1例もないという。
 市交通部の奈良明典営業課長は「年度末にバタバタと導入し、人も環境も準備が間に合っていない。説明不足だった。車いす利用の人たちには深くおわびしたい」と話す。

■乗降訓練せず
 だが、対応できない状態は変わらないという。「乗降に伴う運行ダイヤの乱れ、スロープが使えない道路の幅や段差、運転手の訓練不足」などによる安全性の問題があるからだ。降雪時は条件がさらに厳しくなる。
 もっとも、運転手には車いす対応への具体的な指示を出しておらず、「乗車は難しい」という報告をしただけ。車いす乗降訓練もしていない。
 同市内で車いす移送サービスを手掛ける越谷秀昭さんは「市は何のため、だれのための交通バリアフリー法なのかわかっていない」と批判。国土交通省も「法に適したバスを購入しながら乗務員が教育訓練を受けず、使えないのは問題」といっている。

■対策へ検討委
 障害者と交通機関の問題に詳しい秋山哲男・東京都立大教授は「乗降時間を理由に断るとか、運転手の教育訓練をしないなどは、市バスが障害者の移動を阻害しているのと同じ。一種の差別だ。同法違反の疑いが強い」と指摘。「道路環境が未整備なら、可能な代替策をとる必要があるはず」と手厳しい。
 「予約の上でリフトカーなどに乗るのと違い、車いすで自由にバスに乗れたら素晴らしい」と、ピアネットの和田英人代表は言う。市交通部はようやく10月、車いす対応への検討委員会を設置した。「問題を整理し、早期の対応を目指す」というが、具体的な実施時期は示されていない。

2.余りにも理不尽なハンドル式電動車いすの乗車拒否(2005年11月28日)

■「乗車拒否ではない」と担当者たちは繰り返した。
 10月16日(日)ハンドル式電動車いすを使用せざるを得ない障害者が、JR埼京線渋谷駅から乗車して、JR新宿駅の今年新設された交通BF法適合仕様の直角エレベーターに乗り込んだ時、駅員が足で扉を閉まらないようにして、利用を阻まれた。また、別のハンドル式電動車いすを使用せざるを得ない障害者は、JR渋谷駅のコンコースで、駅員が乗車を阻んだ。さらに、別のハンドル式電動車いすを使用せざるを得ない障害者は、JR山手線新宿駅のホームで、階段昇降機エスカル(階段斜行リフト)の利用を阻まれた。
 いずれも、物理的機能的安全に利用できる交通BF法適合仕様の設備であった。
公共交通機関の鉄道事業者は、乗客を正当な理由なしに、乗車拒否してはならないのは、当然だろう。なのに、なぜ、乗車拒否がなされたのか?なされ続けられるのか?

【「乗車拒否」事例】
@「路線バス」(乗車拒否) 2000年12月21日(火)

小田急バス(リフト付)手動車いす使用障害者
A「建築物」(入店拒否) 2001年6月14日(木)
有楽町のそごう跡ビックカメラ・オープン時 電動車いす使用障害者
B「路線バス」(乗車拒否) 2001年6月21日
京都市ノンステップバス ハンドル式電動車いす使用者
C「新幹線」(乗車拒否) 2001年6月23日(土)
JR東海・熱海駅 電動車いす使用障害者
D「路線バス」(乗車拒否) 2001年7月
青森市交通部ワンステップ携帯スロープ付バス 車いす使用障害者
E「鉄道」(乗車拒否) 2001年10月26日(金)午後20時40分頃
JR東日本山手線池袋駅 ハンドル式電動車いす使用障害者
F「準路線バス」(乗車拒否) 2002年10月22日(火)
(お台場)循環ノンステップバス 電動車いす使用障害者
G「路線バス」(乗車拒否)  2002年10月28日(月)
ノンステップバス4台連続乗車拒否 電動車いす使用障害者
H「路線バス」(乗車拒否) 2002年10月29日(火)
小田急ノンステップバス 電動車いす使用障害者
I「鉄道」(乗車拒否) 2003年5月
JR東海飯田線 乗降車介助に伴う事前連絡の強要 簡易電動車いす使用障害者
J「路線バス」(乗車拒否) 2003年5月25日(日)
国際興業バス 乗車拒否的言動 電動車いす使用障害者
K「航空機」(搭乗拒否) 2003年7月31日
シンガポール航空単独搭乗拒否 車いす使用障害者
L「鉄道」(乗車拒否) 2003年11月13日(木)
JR東海名古屋駅・新幹線 電動リクライニング式車いす使用障害者
M「船舶」(乗船拒否) 2003年11月27日
長期観光海外大型客船 介護者同伴強要 手動車いす使用障害者夫婦
N「準コミュニティバス」(乗車拒否)2004年8月29日(日)
つくば市運行市内循環小型リフト付バス「のりのりバス」 電動車いす使用障害者
O「鉄道」(乗車拒否) 2004年9月4日
JR西日本・元町駅 小型ハンドル型電動車椅子使用障害者
P「路線バス」(乗車拒否) 2005年6月
京成ノンステップバス(江戸川営業所) ストレッチャー型車いす使用障害児
Q「路線バス」(乗車拒否) 2月12日(日)
関東鉄道バス・つくばバスターミナル 手動車いす使用障害者

3.各地で乗車拒否・入店拒否−障害当事者の生の声から

@ 東京都世田谷区で
 私は手動車椅子を使っています。自分で漕げますが、免許は持っていません。
 12月21日(火曜日)千歳烏山のバス折り返し所で乗車拒否をされました。18:48分の車椅子で乗れるバスを折り返し所で待っていました。18:20頃に営業所に電話をかけて時刻をききました。その時は、知り合いに時間をおしえてもらいました。でも、バスを待っている時は、時計を持っていませんでした。
 吉祥寺行きのバスが止まっていたけれど、ノンステップバスじゃなかったので、まだだと思って、時刻表が車椅子のがないなあとか見ながらバス停のポールそばにいました。バスの中のお客さんや運転手さんのようすなどを見ながら、ポールのまわりをぐるぐるまわったりして、時間をつぶしました。たばこのけむりが煙かったので、ポールより少し、道路側にいき、待っていました。
 バスが、出るようすで、きっと次が乗れるバスだろう、もうすぐだ、と思った瞬間、バスが道路へ半分出たところで、後のドアにリフトがついているのがわかりました。でもバスの前には車椅子のマークがありませんでした。
 「止めて!そのバス止めて!リフト付バスじゃないか!」と言いました。警備員さんは、バスを誘導して行かせてしまいました。
 警備員さんが戻ってきて「行っちゃったよ」と言いました。
 警備員さんは、はじめからそのバスがリフト付バスなのを知っていました。
 昭和警備保障の佐藤という人でした。
 なんで教えてくれなかったのかを聞いたら、ポールのところで待っている人は、荻窪行に乗るんだと思ったからだと言いました。乗るんだったら言いなさいと言われました。
 リフトバスだったことがわからなかったのに、むちゃです。
 リフト付バスがあって車椅子の人がいたら、なんで教えてくれないのかとも聞きました。
 警備の人に「付き添いがいないのか」とか、「ふつうは付き添いがいる」とか言われました。
 「歩けるのか」とか、「ほかにどうにかして帰れるのか」「今度は9時ころだぞ」とか言われました。歩けないから車椅子に乗っているんだなどと言い返しました。
 あまりにも、頭に来ることばっかり言うので、捨てぜりふで、もう小田急バスなんかに乗らないからな。といいました。
 昭和警備の人は、「乗らなくて言いよ」と言いました。
 とても悔しいです。もう一度、ばかやろーと怒鳴ってから、帰りました。
 電車を乗り継いで、混んでいる新宿駅をさけて通らずに行ったら、3時間かかりました。

 営業所に電話したら、運行管理担当者の人が出て、明日の担当の木村に引き継ぎますといいました。運転手の名前を教えて欲しい。バスにマークをつけて欲しい。車椅子の人がいたらリフト付バスやノンステップバスだったら声をかけてほしい。
 警備の人の対応をただしてほしい。などと言いました。
 次の日に電話をしたら、担当の人が出て、それについては、乗せるべきでした。昭和警備には、きちんとするよう言いました。というこたえしかしてくれませんでした。
 これじゃあ、何の解決にも何の改善にも何の回答にもなっていません。
 とりあえず、今はここまでになってしまっています。

A 有楽町で入店拒否
 6/14(木)から 有楽町のそごう跡にビックカメラがオープンしています。6/15(金)の夕方に行ったら、すごく混んでいて、入り口で店員の人に、車椅子の人は、入れない…と介護者の方に、言いました。無視して、入ると別に混んではいるけど、入店拒否されるほど、混んではいないと思えました。上記の店員の発言は、入店拒否として、とらえるかどうかですが、みなさんの意見はどうですか?

B 京都ノンステップバスで乗車拒否
 先日、京都市バスの一部路線で運行されているスロープ付きノンステップバスに電動車椅子で乗車しようとしたところ、運転手が乗車を認めず、その場で立ち往生する状態になりました。

  1. 「車椅子マーク」の非掲示
    京都市バスで一部運行されているリフト付きバスには、バス車体の全面と後部に「車椅子マーク」が掲げられており、乗車させることが出来るが、スロープ付きのノンステップバスの場合「車椅子マーク」が掲示されていないので、したがって「一般扱い」となり、車椅子が乗車することができない。
  2. 電動スロープ等の操作方法が不明
    車椅子で乗車する際に必要な、電動スロープ等の操作方法について不明であり、したがって安全が確保できない。
 1.については、他都市などで運行されているノンステップバスがすべて「車椅子マーク」を掲示するのが一般的であるのに対して、京都市バスではリフト付きバス以外のノンステップバスには掲示が見られない。したがって、ノンステップバスの運行は、車椅子の利用者をあらかじめ想定外として行われている可能性が強い。
2.については、リフト付きバスも含めて、運転手が操作方法について指導を受けていないのは明らか。運転手がリフトやスロープの操作が分からずバス停で長時間停車してしまうことは、少なくない。運転手によっては、電動のスロープの装置がロックされているために、作動不可能と主張するものもいる。ここでも、車椅子の利用者を想定外とする市交通局当局の姿勢が伺える。
 また以上のことと関連して、以前、交通局当局に対して、ノンステップバスの運行時刻をバス停の時刻表に表示して欲しい旨の要望をしたところ、次の理由でできないとの返事を受けました。

イ.現時点ではノンステップバスの運用は、古い車両を置き換える形で行っているので、流動的であり、決まった時刻に毎日運転しているわけではない。
ロ.10年後には、すべてのバスをノンステップにする予定なので、特に現時点で特別に表示するのは適切ではない。

イ.は、一見もっともだと思わせるが、実際は、決まった時刻に毎日運転されていることは明らかに確認できる事実であり、こういった事情はない可能性が大きい。
 以上のようなことを考え合わせると、これは運転手個人の対応の仕方というレベルの話ではなく、交通局当局による意図的な、車椅子利用者のバス利用の既成事実化を阻止しようとする動きでしかないと思われます。
 それは、ノンステップバスに意図的に「車椅子マーク」を掲示しないことで、乗車拒否を正当化したり、実際に車椅子での利用があるにもかかわらず、運転手に対して機器の操作を含めた教育を行う姿勢がないことなどからも明らかです。
 そこで、必要であれば、バスを管轄する京都市交通局に対して抗議して、改善策を示すように勧告するつもりですが、この「違法性」を裏付ける交通バリアフリー法の条文等ご存知の方があれば、ご教示願えませんでしょうか。

C バリアーになるエスカレーター
 去る6月23日(土)12時頃、熱海駅にて、東海道線で、藤沢駅から快速で来て、熱海駅にて、豊橋駅行きの新幹線・こだまに乗り換える際、改札内の乗り換え用車椅子対応エスカレーター」で駅員さんを待っていると、出てきた駅員さんが普通エスカレーター対応で介助しようとするので、私「車椅子対応エスカレーター対応にして下さい」と言いますと、駅員さんは、取り合えず試されましたが、同機の操作が未習得なためか、3枚ステップが平らにならず、操作を放棄した駅員さんが「電動車椅子が乗るとこれは止まるから、普通エスカレーター対応で介助したい」と言うので、私「同機は電動車椅子対応で、最新の3枚ステップじゃないの?」と言いましたが駅員さんは、重さがどうのこうのとか、止まった事例があるからとか、操作未習得を棚上げして言いました。結局、普通エスカレーター対応で介助される羽目になりました。
 待合室で待っていると、関さんという若い駅員さんが突然「電動車椅子は昨日から新幹線には乗れないことになりました」と言いました。私は、唖然茫然としました。何度も確かめましたが、そうだと言いました。私「JR東海の公式見解ですか?」と確かめました。同駅員さんは「そうです」と言い切りました。その日は、名古屋で、電動車椅子使用者が沢山集まる集会に行く予定でした。これは、大変なことだと言い、駅長室へ行って、話しましょうと言いましたら、取り合えず、今回はいいですから、豊橋駅で、詳しい説明をさせますと言われ、不慣れな駅員さんの介助で、(ホーム〜改札)間の普通エスカレーターの介助を受けて、こだまに乗りました。
 同駅員さん「デッキでもいいですか?」と聞くので、私「言い訳ないじゃないの、設備が不備なため仕方がないじゃ無いの、仕方が無いことに同意を求めないで下さいよ」と言いました。
 なぜ、貴社は、自由席に、交通バリアフリー法のある時代に、車椅子用スペースを設置しないのですか?電動車椅子でも自由に出入りできる扉の自由席のある車両を導入しないのですか?デッキでも指定席料金を取ろうとする貴社の感覚が理解できません。
 豊橋駅で、説明を求めたら、電動三輪か電動四輪の間違いだということでした。電動車椅子も電動四輪です。熱海の関駅員さんは、その区別もつかず、マニュアル通りに接遇されたのでしょうか?電動三輪も電動四輪も貴社の全駅にエレベーターがあれば対応できるのです。扉も広げればです。

EJR東日本池袋駅で不当な扱いと乗車拒否をされた件
 平成13年10月26日(金)午後20時40分頃JR東日本山手線池袋駅から埼京線十条駅まで行こうして、山手線池袋駅で切符を買って、改札口をいつも乗っている電動小型三輪車椅子で駅員に話をしてお客様に乗せて貰いますので言ったら、どうぞ言って通りました。
 しばらくお待ち下さい。エスカレーターの付近まで行っておりました。中々経っても、来ないので、もう一度、駅員を呼びに行き、嫌そうにでてきました。そこで私は「何をしています。早くして下さい。」三人も来たのにやっぱり乗車する事は絶対お断り致します。
 そこでなでだ、一人のお客様に対して不当な扱いされ、これは、障害者差別はないのか駅員の中の一人が私にこれは、道路を走る車じゃないのか、セニアカーと一方的に話しをして来た。それは電動小型三輪車椅子の品名だ。まだごたごた話しを繰り返され、私は 障害者手帳を見せて電動車椅子捕装具と記載しているのに絶対に認めようしないし、障害者手帳を取り上げようして見せてくれないか、私はなぜ貴方に渡さないといけないのですか?障害者対応型エスカレーターになっているのに乗せようとしない。
 スロープの板もあっても割れるとか、またこれはJR東日本の規則です。それなら、そのJR東日本の規則の書いたものを見せて下さい。お客様に対してはJR東日本の規則の書いたものは見せる事絶対に出来ません。それなら乗客車輌運送法があるのは存じて居りますか。それがどうしたのですか、関係ないでしょう。完全な障害者差別ないのか、今じゃ、バリアフリー法と障害者手帳法をご存知ですか。それがどうししたのですか、あっけらかんにされた。馬鹿にしているよに見えた。私も時間がないのだ、早くしてください。拒否またする。そこに女性のお客が来られて、どうしたのですかまた、男性のお客が2人こられて、今までの事をまた話しをしました。三人の中の一人が福祉の仕事に携わている方が駅長を直ぐ呼びなさい。駅長が来ました。へたするとマスコミに訴えますと怖がり、まだ同じ事を繰り返し、それなら私たちが乗車をさせます。駅長が今回だけですよ、やっと、しぶしぶ、ホームまで運んでくれたがスロープの板もあっても絶対に出さなかった。電車が来ても駅員はいやいや手伝い埼京線十条駅に着いてもスロープの板も持って来ようとしないでスロープの板を改札口に立てたままにしており、ここの駅員が絶対に乗ってきてもらったら困る。これは、私たち障害者にとっては名誉侵害である。電動三輪車椅子に乗るなとJR東日本は不当扱い絶対にしている。また健常者を優先的にと考えている。JR東日本は乗れるように設備も対応もしていない。自分たちの儲かる事しか考えていない。こんな会社は裁判をしても潰す方向に持っていきたい。国際障害者法で遣りたい。
 毎日と朝日新聞社の企画広報課にも連絡しました。国土交通省と厚生省にも連絡しました。

F 突然のメールにて失礼致します。
 貴社に置かれましては日頃から障害者の社会参加にご理解くださり、ご尽力くださっていると理解して日頃からお台場の無料巡回バス、ベイシャトルバスを利用をさせて頂いております。
 私は電動車椅子を利用する者ですが、先日10月22日火曜日にアクアシティからフジテレビまで知人と車椅子2台、介助者1名で乗ろうとしたところ「固定するところが1箇所しかないので1台しか乗せられない」と運転手のMさんに私の方は乗車拒否されました。
 私の方は介助者が付いて支えているとお話をしたんですが、どうしても乗せていただけませんでした。
 「会社としての方針なのか?」とお聴きしたところ「会社の方針ではなく、私が乗せたくない」とはっきりとおっしゃいました。
 これは非常に悲しい言葉ではないでしょうか?
 運転手さん個人の対応だと思いますが、対応のされ方がこれまでに味わったことの無い悲しい対応のされ方だったのが非常に残念です。
 知人と一緒に車椅子で動くことは許されない事のように思われました。
 何時もは快く2台で快適に乗せて頂いていますし、特に雨の日などは非常に有効に利用をさせて頂いております。
 初めての乗車拒否であまりの衝撃にメールをさせて頂きました。
 日頃から障害者の社会参加にご理解くださり、ご尽力くださっていると理解しておりましたが私の勘違いでしょうか?
 また運転手さんによって乗せてもらえたり、乗せてもらえなかったりすることなのでしょうか?
 これからもこのような事があるのか教えて頂けないでしょうか?

G 2002年10月29日(火)
関東バス株式会社 御中 関東バス武蔵野営業所 御中
ノンステップバス4台に続けて、乗車拒否される!何のためのノンステップバス!
問われる関東バスのノンステップバス運行方針!
 平素は、障害者の社会参加に、ご理解賜り,ありがとうございます。
 私は電動車いすを使用する障害者です。
 さて、10月28日(月) (バス停)武蔵野警察署前で、信じられないことが起こりました。
 貴社のノンステップバス4台に続けざまに乗車拒否されました。
 (18時52分から19時20分までの30分間に、柳沢行きのノンステップバス1台・武蔵境行きのノンステップバス3台)(5台目の柳沢行きのノンステップバスは、停車して乗車の有無を確かめられましたが、その時はすでに、武蔵野営業所と連絡が着いていて、迎えの車が来るということで、乗車しませんでした。)
 私は国内のバス会社30社以上のノンステップバスに乗車していますが、今回のように、運転手から視認しやすい(目も合っているのに)(バス停)で、続けて、しかも車いすでは乗れない普通車の運転手さんは、横付けして、乗車確認をされるのに、寒空の中、貴社の回送のノンステップバスが来るまで、18時52分から19時20分までの30分間、同(バス停)にいたのでした。
 武蔵野営業所に携帯電話しただけでも2回10分以上のロスコストです。
 同(バス停)は、バスベイなのに、ほとんどのバスは、バスベイに入らず、正着どころか、横付けもせず、通り過ぎるのは、一体、貴社の運行方針は、どうなっているのですか?
 本来、ノンステップバス(一般バスも当然そうですが、バス停の縁石に正着すべきであり、ニーリング機能があればそれを作動させるべきであります。)は、バス停の歩道の縁石に正着して、ニーリングすることがもっともノンステップバスの機能を有効活用することであり、可能な限り、そうされるべきものであります。なのに、上記の例は、バスからバス停の縁石まで、3m近く離れ、低即するだけで、停車せず、行き先が10ヶ所近くもあるバス停なのに、しかも視認していながら、乗車の有無も確かめもせずに、通り過ぎてしまうのは、前代未聞の珍事です。
 これらのことが起こる背景の一つに、貴社のノンステップバスの引き出しスロープの操作未習熟があります。
 この日、18時30分、(バス停)三鷹駅から柳沢行きのノンステップバスに乗車しようとしたところ、(バス停)武蔵野警察署前まで行きます、と言うと3回も武蔵野警察署前まで?と暗に、そんな近いところまで乗るのか?と言わんばかりのニュアンスで、同バスの運転手さんに言われました。案の定、同バスの運転手は、引き出しスロープの引き出し収納の仕方に習熟されていなくて、(バス停)武蔵野警察署に着いたときは、同スロープをノンステップバス床面に載せられず、段差のある状態で、かまいませんか?と聞かれる始末でした。それでは危ないので、結局、載せられたのですが、相当時間がかかりました。
 回送のノンステップバスで迎えに来られた方3人の方も同じで、乗降時ともスロープの引き出し収納に四苦八苦されていました。
 以上のことから、下記の要望を行います。

  1. すべての営業所において、ノンステップバスのスロープ引き出し・収納の操作の習熟を指導徹底して下さい。
  2. 乗車距離に関係なく、たとえ1バス停でも、電動車いす使用障害者の乗車を厭うことなく接遇サービスして下さい。
  3. ノンステップバスやワンステップ・スロープバスにおいては、すべて可能な限り、バス停の縁石に正着するよう努力して下さい。
  4. その時、車いす使用障害者の中には、言語障害の方もいますし、乗車意思を表現するための動作や表情をとりにくい障害の方もいますので、乗車の有無を必ず確認して下さい。また、視覚障害者の人には、十分聴認できるように、車外音声を徹底して下さい。
以上のことについて早急に、文書で以って、回答ください。

H 2002年10月29日(火)小田急バス吉祥寺営業所 御中
 平素は、障害者の社会参加に、ご理解賜り,ありがとうございます。
 私は電動車いすを使用する障害者です。
 さて、10月25日(金)午後3時48分ごろ(バス停)三鷹市役所前(吉祥寺方面)にて、三鷹市役所前から、横断歩道を渡り、バスの正面に向き合い10m手前に来た時点でバスは発車してしまいました。その前に、同行の介護者が、道路を横断し、同バスの運転手に、「電動車いすの者が乗車するので、待ってもらえないか?」と頼んでいるのに、同バスの運転手は「この路線は、2〜3分おきに吉祥寺行きが来るから・・」と言って、発車しました。
 それから、待つこと50分、吉祥寺行きの貴社のバスは何本通ったか分かりませんが、車いす使用障害者でも乗車できるバスは一台もありませんでした。
 上記の状況で言えることは、同バスの運転手は、ノンステップバスを運転しているのであり、同路線にノンステッブバスに何台導入され、何台の割合で配車されているのか、自分はその中でどういう役割を負っているのか、ということが何も理解されているとは言えず、もし、その時、適切に、これらのことを十分に理解していたら、車いす使用障害者を視認してから、バス停の歩道の縁石に正着し、ニーリングして、中扉からスロープを引き出し、「車いす用スペース」の座席跳ね上げ確保する時間が、どう早くても3〜5分かかるのですから、これらの作業を行うべきではなかったのでしょうか?そうしていら、私は、中扉入り口あたりのバス停で、十分に待つほどに余裕があったでしょう。
 これらの状況を見るとこれは近似的乗車拒否とも解釈できます。
 同バスの運転手がこれらの行為をしたくないばかりに、車いす使用乗客を乗車拒否したのではないか?とも解釈できるのです。
(携帯電話で抗議した時間は、2回で計17分30秒でした。これは、多分、バス代の往復分に相当するでしょう。バスに乗れないのにバス代より高い?)
 さて、貴社は何故に、同バス停において、車いすマークの表示なし、車いす使用障害者でも乗れるバスの説明表示なし、時刻表示なしなのでしょうか?
 貴社は、バス事業者等に求められている交通バリアフリー法の情報のバリアフリー化をどのようにお考えなのでしょうか?

I Sent: Wednesday, May 07, 2003 9:39 AM Subject: はじめまして。
 長野県飯田市に住む、私は脳性麻痺で電動車イスを使用してます。
 そして、JR飯田線(JR東海)をよく利用します。必ず、2日前に言って下さいと言われます。言わないで突然に乗りたい場合は乗れませんと言われて、困ってます。
 どうしたら良いですか?
 2週間前から、頭が痛くて、病院へ行きたいと思い、前の日に連絡をしたら、「昨日のうちに連絡をくれたらよかった。明日は無理ですね。」と言われてしまい、怒って「乗れないと言うことですか?頭が痛くて病院へ行きたい」と言ったら、「無理ですね。」と言われたので「上の方へ伝えますから。」と言って切ってしまいました。
 毎日、こんな状態です。聞き受けてくれない場合は、どこへ言えば良いのですか?

J 私は電動車いすを使用する障害者です。
 5/25(日)(バス停)東武成増駅北口から、午後6時34分発のワンステップ・スロープバスに乗車しようとした時のことです。同行の介護者が、私が赤羽駅西口まで乗車したい旨を運転手に告げたら、「赤羽駅西口のバス停は狭いから・・・・リフトバスではないので・・・・スロープは電動車いすでは・・・・ワンステップ・スロープバスに乗ったことはありますか?・・・・このスロープは持つかな?」などと言われました。私は、これまで何度も貴社のワンステップ・スロープバスに乗車していましたから、都内全バス会社・他府県・外国のバスにも乗車していましたから、なんとも奇妙な否定的乗車拒否的言動をする運転手だなあと不快に思いながら乗車し、結局、(バス停)志村三丁目駅前で降車しました。
 貴社の運転手の電動車いす使用障害者乗客に対するバスの設備認識はどうなっているのでしようか?
 貴社はなんのためにワンステップ・スロープバスを運行しているのですか?
 電動車いすに耐えれないスロープを設置しているのですか?
 電動車いす使用障害者の乗車をリフトバス(交通バリアフリー法でノンステップバスを推奨している時代に)に限定したいのですか?
 バス停が狭いとワンステップ・スロープバスから降車できないと思われているのですか?
 バス停が狭いことを理由に電動車いす使用障害者乗客の乗車拒否をしてもいい理由だと考えているのですか?
 以上の質問のいずれも聞いてみたいので、御回答いただきますようにお願いします。

K 私は重度の脳性マヒの障害をもち、兵庫県西宮市で自立生活を送っております。
 2003年7月31日に、シンガポール航空に単独で搭乗しようとしたところ、搭乗を拒否されるという事件がありました。
 これは重度障害者のアクセス権を奪った差別事件だと思い、熊本の障害当事者弁護士のご協力を得て、本年の2月から裁判をはじめました。
 この裁判にぜひとも、皆様方のご支援を頂きたくお願い申し上げます。
 具体的には下記の3つをお願いします。

@裁判所へ傍聴に来てください!
 ぜひとも多くの方々に裁判所へ傍聴に来ていただき、裁判官を始めマスコミに対し、この裁判に多くの障害者が注目しているということをアピールしたいと思います。
 毎回、傍聴席を満席にしたいです。
 初公判は、2005年2月24日にありました。今後は1〜2ヶ月に1回のペースで公判が開かれ、1年くらいで判決がでるようです。
次回(第2回)公判 2005年4月21日(木)午後1時15分〜
神戸地方裁判所尼崎支部(尼崎市水堂3-2-34)
JR立花駅北徒歩10分 阪急武庫之荘南東徒歩15分

L ●11月13日(木)、20時、JR東海名古屋駅にて電動リクライニング式車いすに乗っていた私は、新幹線の乗車拒否にあいました。
 やっと乗れたのは東京行き最終の22時10分前後の新幹線でした。東京に帰れないこともありうるとまで、明言されました。
 名古屋在住の恩師の葬式参列をしたい為と、電動リクライニング式車いす利用の2人の友人と一緒に、名古屋に行きたいために、以下のことを要望いたします。
@健常者と同様に車いす利用者も、予約なしで気軽に乗れること。
A健常者と同様に車いす利用者も、特別料金を上乗せした指定席だけでなく、安価な自由席の切符で乗れる席を確保すること。
B新幹線のひとつのダイヤに対して、少なくとも、電動リクライニング式車いすが3台は乗れること。

[参考];; 11月18日(火)、JR東海・名古屋本社広報部とJR東海東京支社お客様窓口の担当との電話により、明確になった事柄。
JR東海の新幹線内での電動式リクライニング車いす利用者に対する対応は、以下のとおりです。
@車いす利用者は、必ず2日前までに予約をしてほしい。予約なしの場合には、回答が得られない沈黙。
A車いす利用者には、指定席の切符を購入してもらう。自由席の切符は売らない。
B車いす利用者に対しては、11号車の多目的室かオープンスペースの利用しか認めていない。電動リクライニング式車いすの場合は、多目的室には狭すぎて入れず、オープンスペースには1台しか乗れないので、ひとつのダイヤに1台しか乗れない。11号車のデッキは3台くらいの車いすが乗れるスペースはあるが、JR東海の規則で乗せない。
C2人とも電動リクライニング式車いす利用者の場合には、同じ新幹線には絶対に乗れない。もし2人で乗ろうとしたならば、一人はオープンスペースに乗れるが、もう一人は座席に移ってもらい、車いすは自費で雇った車で目的地に運ばなければならない。

M 夫婦共に車椅子利用の下肢障害者ですが、航空機利用の問題点はかなり改善されましたが、日本の豪華客船が車いすの場合、付き添い無しでの乗船拒否の方針を、改めず大変困っております。
 平成元年以来、ふじ丸、飛鳥などが就航して、商船三井、日本郵船も付き添い無しの乗船を認めていたので、高齢でもあり体力的に楽な船旅を続けていたのに、日本郵船は平成9年頃から、商船三井は三年前から一律に車いすの付き添い無しでの乗船を拒むようになりました。
 航空機で国・内外の乗船港へ行けても乗れず、付き添い者割引もなく経済的にも不可能で、旅の自由を奪われています。
 交通バリアフリー法の制定を始め、時代の動きに逆行するものとして、何度も抗議しましたが改まりません。この上は裁判しかないのかと苦慮しております。
 ご見解を、お示し下さい。

N また、つくばの「のりのりバス」で電動車いす使用者が乗車拒否!
 8月29日(日)午後3時11分・つくばセンターのバス停で、「のりのりバス」(第3コース)(リフト付き)に乗車しようとした電動車いす使用者のFさんが下記の様な状況下で乗車拒否された。
〔・・・私が「電動車いすで乗りますのでリフト操作お願いしま〜す」と、大きな声で、お願いすると、運転手さんは怖〜い顔で、「電動はダメ。これを見て!」と、貼り紙を指さすのです。「えっ…」と私は、A3ほどの墨字で書いた貼り紙を見上げると、「電動車いすについては乗車できません」と書いてあるではありませんか。
「どうして? 先日は電動車いすで乗れたし、市役所も電動で大丈夫と云っていたのに、どうして?」と、私は必死で問いかけました。
「そんなことないよ。この貼り紙の通りだ。4月からそうなった。時間がないので発車するよ〜」と、行ってしまいまいた。同行者他3名が乗ったバスが…。Fさんと私は、しばらく、呆然…、私が、「どうしよう、まず、どこかでお茶でもしましょうか」と言うと、Fさんは、「あそこに立っている運転手さんに言ってきますよ。」と。休憩中の「のりのりバス」の運転手さん3人も第3コースの運転手さんと同様のことを言っていました。「電動はダメ。ストッパーが無いから。3月のミーテングでそうなった」と。
 そうこうしているうちに、「のりのりバス」第3コースに乗っている同行者から携帯電話がかかってきました。「次のバス停で降りたので、私たちと合流する」というホッとする内容。合流してもう一度、「乗り込みしてみようよ」ということになり、今度は私が、「車いすで乗りますのでよろしく」と、敢えて電動とは言わずに頼みました。
 運転手さんは、「は〜い」と、直ぐ降りてきてリフト操作を始めようとしたとたん、「これは電動でしょう」と、睨むのです。「電動は乗れない。固定装置がないから」、「事故があったら運転手の責任になる。運転免許剥奪にもなる」「電動を乗せないことは市役所から言われた。市役所が言ったと言わないでくれと、口止めされているが…」とまで言うのですよ。運転手さんの顔は引きつっていました。
 こんなことで乗ることは出来ませんでした。「市役所が悪い、市役所と交渉しよう」ということになり、「のりのりバス」乗車は今日のところは諦め(次の機会にまわし)、「つくつくバス」に乗車することにしました。
 「つくつくバス」には車いすスペースが一つしかなく、他の車いす使用の女性に先を譲ることになりましたが、30分後の次のバスに乗車することができました。
 2月〜3月、私が最初に乗車した時は、電動・手動車いす使用のNさんご夫妻でしたので、電話して聞いてみると、「その後も難なく乗っているよ」ということでした。
 市役所の「のりのりバス」の所管・「保健福祉部社会福祉課」の課長さんに電話すると、「前にNさんと来ていただいたとき委託業者と話をし、Nさんが乗っておられる位の大きさ重さのものは乗っても大丈夫なので乗せるように、と、意思一致したはずですのに。拒否しましたか」という対応でした。「再度徹底する。貼り紙はとらせる」と、再度電話することで約束しました。
 さらに、同課長さんは、「のりのりバス」は中途半端で曖昧な形なので、今つくば市役所としてコミュニテイバスに切り替えることを検討中だ」と、話していました。
 都市建設・交通問題としてとりくみ、つくばエクスプレス開通の8月に合わせて、現在の「のりのりバス」よりきめ細かく、コミュニテイバスとして走らせるということです。「どこのバスかはまだ決めていないが、「つくつくバス クセニッツ(車種:City-I CNG)」より大きめのものにしたいと言うことで検討中とのことです。
(コメント)なぜ、このようなことが起こるのか?そして、この問題は、乗車拒否される側と乗車拒否する側の意識の差も浮き彫りにする。乗車拒否される側は、乗車できないという一事に精神的屈辱感を何がしか感じるものだ。それは差別された者が感じる憤りである。これに対して、運行している運転手の方は、自己保身的な言動もしている。また、乗車拒否していてもわびている様子もない。この運行委託者である所管の担当者も謝罪の感じを受けないし、電動車いす使用者に乗車拒否した責任者である自覚が感じられない。自治体の首長が運行管理者で運行しているコミュニティバスが走り出して、それらに乗車して思うことは、高齢者や障害者にもやさしいバスと標榜していても、実態は、運行事業者の接遇センスに任せていることは多い。
 都市部のバス事業者が、障害者団体からの乗車拒否したことに対する謝罪の姿勢と自治体の担当者の姿勢は、現在のところ差があると言える。障害者の社会参加や障害者計画でいくら美辞麗句をならべても、現実は、乗車拒否する側に回るのである。
 石川県金沢市の国内初の小型ノンステップバスのコミュニティバスに、電動車いす使用者達が乗りに行った時、電動車いすに適合した固定装置が設置されていないという理由で、運転手は、堂々と乗車拒否した。
 後に、電動車いすの多くが適合しない1機70万円もする電動固定装置を設置して、顰蹙を買った。
 私たちはいつまでも乗車拒否されていない。
 上記のつくば市の電動車いす使用者に対する乗車拒否問題は、乗車拒否された一個人の 問題ではなく、電動車いす使用者すべての問題なのだ。この問題の一般性を帯びた響きに、問題の広がりを感じるからだ。
 電動車いす使用者を乗車拒否したつくば市の姿勢として、そのままにしておいてはいけない問題なのだと主張する。

O 9月4日、4時頃、JR元町駅から大阪へ小型ハンドル型電動車椅子(セリオ、ポシェット)で乗車しようとしたら一人で改札をしていた年輩のK駅員が、セニアカーなのでダメと言うのでJR西日本では、普通の車椅子として拒否された事は無く、元町駅でも乗車しているし、問題は無いはずと言いましたが全く聞く耳を持たず、とにかくダメなものはダメと聞いたようなセリフを言い張るだけでラチがあかないので、助役を呼べと要求しました。
 やってきた助役は簡単に乗車を認め乗車出来る事になりましたが、当事者のK駅員は謝りもせずそっぽを向いているので、意味も分からずセニアカーなどと乗車拒否をしてはいけませんともう一度、今後はすぐに乗車の手配をするように念押ししましたが、返事もしませんでした。
 介助してくれた助役に抗議しすると、駅員の個人的な資質のせいと無責任な言い訳をするので、このような時代錯誤的駅員を教育しないのは管理職として怠慢で、駅全体の問題として対処しなければ、正式に文書で抗議すると強く出ると、なんとか穏便にと曖昧に済ませようとするばかりでした。
 ハンドル型電動車椅子にもいろんな種類があり、ポシェットは巾43cm、長さ90cm、回転半径85cmと、エレベータを使う乗車に何の差しつかえも無く、今どきこれをセニアカーだと言い張る駅員には、初めて会いました。
 神戸は震災で被害のあった駅にはエレベータが設置されたのですが、三ノ宮地区ではJR、阪神とも車椅子対応エスカレータもありません。
 元町はJRだけエレベータが在り、阪神はエスカレータが車椅子対応になっていません。
 神戸市は歩道の端も手動の車椅子では問題がある仕様で、国際都市を標榜している割に、バリアフリーに対する意識が遅れています。

P 東京江戸川区在住のストレッチャー型車いす使用障害児が、ノンステップバスに数度に渡って利用していた。ある日、乗客からの苦情があったからということで、バス会社は、乗車拒否をストレッチャー型車いす使用障害児に告げたという。
 地元の障害者団体が間に入って、改善要望・話し合い・文書回答と進んだが、結論としては、当該バス会社は、『「適する設備がない」「通路をふさぐ」「運転手が判断」などで断れるという法律がある。』という構えで、乗車拒否の姿勢は、崩さない。
 当該バス会社の回答を見る限り、まず、当該ストレッチャー型車いす使用障害児を乗客として認めず、乗車拒否してもいい相手として見る。次に、ストレッチャー型車いすを通常の車いすから切り離して、特別な車いすとして位置づける。そして、さらに、ノンステップバスは、ストレッチャー型車いすの乗車を想定していないと畳み掛ける。
 その上、今回は、この様な乗客の場合は、他の乗客の理解が必要と述べ、二日前連絡、車両指定、運転手の状況判断と続いて、そして、最後にまだ乗車拒否する場合があると当該障害児に告げる。
 これで、もうこの路線バスに二度と乗りたくないと誰しも思うだろう。
 いじめと排除・障害者差別の何者でもないと思えてくる。
 心のバリアフリーなんて、吹っ飛んでいる・・・
 こういう時、現行の交通バリアフリー法は、何にも役に立たない。
 むしろ、最近、ノンステップバスのコストを下げるための試みとしての標準仕様ガイドラインが、乗車拒否の根拠として、使われる例が出てきた。
 「愛・地球博」で、会場間シャトルバスとして運行されている「燃料電池ハイブリッドバス」全便標準仕様ノンステップバスの固定装置が合わない(実際は、固定装置が合わないのではなく、接遇サービス怠慢で、合わせようとしないのが原因だ)電動車いす使用乗客は、乗車拒否するという構えを崩さないというのだ。
 乗車拒否されるといのは、とてもつらいものだ。しかも現代の社会生活において、市民のもっとも身近な足である公共交通機関としての路線バスから、乗車拒否される、と想像していただきたい。
 この問題は、当該ストレッチャー型車いす使用障害児だけの問題ではない。
 わたしたちの問題である。この問題は、乗車拒否したままで終わってはならない問題なのである。だれもが乗車できてこそ、公共交通機関なのだから・・・

Q 2月12日(日)夕方・つくば駅バスターミナルで、つくば自立生活センターほにゃらの手動車いす使用障害者が、関東鉄道バスに乗車拒否された、として、相談があった。
 訴えによると、同バスに普段から、普通車・ノンステップバスに関係なく、乗車していた。(普通車の場合は、介護者と運転手の乗降介助を受けて)
 しかし、同日、同バスの普通車に、乗車を申し出たところ、運転手は、乗車介助を断り、同行の介護者が、当該車いす使用障害者に伝えている間に、同バスは、行ってしまったという。
 その時の「運転手の乗車介助の断り方が、乗れるものなら乗ってみろ」と言う風に解釈されたとして、乗車拒否として、土浦営業所に訴えたら、翌日、当該運転手と営業所担当者が謝罪に来たと言う。
 この場合、乗車拒否として、言えるか? 言えるとしたら、どういう乗車拒否か? また、今後どういう解決の仕方がありうるか? と問いかけたい。

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