●第四章 メディアが共犯者になる ◆その1 記事を装った広告の恐ろしさ 京都薬科大学客員教授/元日経メディカル副編集長 北澤 京子 ★数値の背後に誰がいる?  『病気の「数字」のウソを見抜く:医者に聞くべき10の質問』(スティーヴン・ウォロシン他著、北澤京子訳、日経BP社、二〇一一年)は、医学・医療にまつわる様々な「数字」の読み方について、一般向けに易しく解説する本です。その最終章で、「数値の背後にだれがいるのだろう?」と題して、利益相反について述べています。  裏づけとなる科学的根拠に注意を払うのに加えて、数値を生み出す側にいる人々に留意することも重要です。研究者は、その研究結果のいかんに利害関係をもたず、研究が正しく行われることにのみ関心を抱いている、というのが本来理想でしょう。しかし現実には、研究者は、自分が研究中の検査や治療がうまくいけば、個人的、あるいは職業上の利益を得る立場にある可能性があります。言い換えれば、患者との間に利益相反があるかもしれないのです。  非常にわかりやすい利益相反はお金にまつわるものです。最もあからさまな例は、研究に産業界が直接関与することです。製薬企業や医療機器メーカーは製品を売る必要があります。製品がよく効くことを示す研究が何よりも重要であり、それが医師や世間の人々からの人気につながります。(p.170-171)  まるでバルサルタン(商品名ディオバン)の事件のことを言っているかのようです。この本では、金銭的な利益相反は、研究の計画からその普及に至るまで、すべての段階で影響を及ぼす可能性があると述べています。  医学・医療分野での利益相反というとき、主として企業(中でも製薬企業)から研究者(医師)への金銭の支払いを指します。製薬業界は、金銭的な利益相反については透明化、つまり情報公開する方向です。二〇一三年度には、日本製薬工業協会(製薬協)加盟各社が、二〇一二年度分の奨学寄付金などを公表しました。二〇一四年度は、個々の医師に対する二〇一三年度の支払い額も公表されることになっています。  金銭的な利益相反を”見える化”する取り組みは評価すべきですし、一層進めてほしいです。ただし、それで利益相反がなくなり、研究者が「研究が正しく行われることにのみ関心を抱いている」状態になるかどうかは分かりません。逆に、支払いを受けていたからといって、その研究の質が低いと決めつけることもできないと思います。 ★医師向けメディアの「インフォマーシャル」  研究結果を普及させる方法の一つに、医師向けのメディアがあります。医師向けのメディアには、「医療用医薬品(医師が処方する医薬品)」の広告を載せられるという特徴があります。  「この患者にこの薬を使おう」と決めるのは医師ですので、医療用医薬品を扱う製薬企業にとって、営業のターゲットは医師です。そして、その広告は、テレビや新聞などの一般向けのメディアには載せられませんので、自ずと医師向けのメディアに広告が載ることになります。逆に言えば、製薬企業からの広告収入をあてにしたメディアが、ビジネスモデルとして成り立ちます。  そして、医師向けのメディアには、よく見れば広告と分かるけれど、一見しただけでは記事と区別しにくい広告が掲載されている実態があります。メディアが紙(雑誌等)からインターネットに移行しつつある現在、この区別はいっそう分かりにくくなっています。  こうした広告は、「記事体広告」とか「インフォマーシャル(インフォメーション+コマーシャル)」などと呼ばれ、「キー・オピニオン・リーダー」と呼ばれるその分野の有名医師が、インタビューや対談の形で登場することが多いのです。ディオバンの医師主導臨床研究も、研究に関わった医師が記事体広告に登場し、情報が拡散されました。  厚労省「高血圧症治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会」の中間とりまとめ(二〇一三年一〇月八日)でも、「専門誌等のマスメディアにおいても、結果的に今回の事案に関連する企画広告が医療現場等に与えた影響は少なからずあることを十分認識すべきであり、今後の広告のあり方等について十分検討するべき」とされました。 ★利益相反は誰にでもある  もう一つ付け加えると、利益相反が金銭面だけではないことは、第二章で別府宏圀さんが指摘されている通りです。自分の主張を他人に認めてもらいたい、賞賛を得たいという気持ちは、誰にでもあると思います。それが強いほど、主張をアピールするために、ポジティブな面を大げさに言い、ネガティブな面はささやかにしか言わない(あるいはまったく言わない)という心理が働きやすいのです。また、誰か(個人・企業・団体)に「お世話になっている」という感覚があると、少なからず相手に対する遠慮が働きます。  研究者(医師)も、患者・消費者のために活動している団体も、公正・中立な立場を求められるメディアも、この文章を書いている私自身も、利益相反から完全に逃れることはできないと、私は思います。医学・医療にかかわる様々な利害関係者が、自らの利益相反やその可能性を自覚し、自制することが、皆が本来求めている第一の利益――患者の利益――につながるのではないかと思っています。 ------------------------------------------------------------------------------------------ ◆その2 医療情報の演出で視聴率稼ぎ TV番組制関係者(匿名)  「この食品で認知症を予防!」  「新薬で劇的に病気が改善!」  毎日のようにテレビ画面をにぎわす医療・健康情報番組。これを見ていると、「夢の治療」により病気の多くは近く根絶される! と錯覚しそうになります。しかしご存知のとおり、現実は甘くありません。  では、これらの番組がウソを言っているのかといえば、そうでもありません。簡単に言えば「ウソにならないギリギリの範囲で、ある治療法の効果を最大限に視聴者に印象付ける」という演出が行われているのです。  具体的な方法は後述しますが、たとえ効果が不明な治療法であっても、巧妙な演出によって「夢の治療」であるかのように描くことは可能です。そうした演出は、患者さんの過大な期待をあおり、高額な費用の負担や、副作用のリスクにつながる危険もあります。  ここで、ひとつの疑問が出てきます。なぜ多くの制作者は、こうした「演出」を行うのでしょうか?  たとえばNHKは、製薬会社と資本関係にあるわけではありません。現場の制作者が、食事や講演謝礼などでお世話になっているかというと(ごく一部にあるかもしれませんが)、そうでもありません。「MRさん(製薬会社の医療情報担当者)と話したことすらない」という制作者がほとんどです。  つまり、不確かな治療を「夢の○○」と持ち上げる動機は、どこにも存在しないはずなのに、わざわざ演出が行われているのです。  この点について考えて行くと、なぜテレビ等で利益相反の疑われる研究成果が見抜かれず、報道されてしまうのかという疑問の答えも見えてきます。  自己紹介が遅れました。私は、とある番組制作会社の現場ディレクターとして、医療・健康番組を定期的に制作しています(組織人の悲しさで、匿名で文章を書くことをお許しください)。  この項では、えにしの会に参加された人にだけこっそりと、テレビ番組における「演出」の手口と、その背景にあるものについてお伝えしたいと思います(自らへの反省もこめて)。        ◆  番組で、ある治療法の効果を錯覚させるための「演出」には、実に様々な方法があります。  最も多く行われるのは、「奇跡の成功者の紹介」です。その治療によって劇的に改善した”成功者”のエピソードを詳しく紹介するのです。その人は一万人に一人のレアケースかもしれませんし、その奥に、副作用に苦しむ人が多くいるかもしれません。しかし成功者のみを取り上げることで、治療に効果があると錯覚させることが可能です。  続いて行われるのは、「データの取捨選択」です。世界中で研究が行われている治療法の場合、効果があるとするデータと、無いとするデータが混在するケースがあります。その場合、効果があるとするものだけを紹介することで、イメージを良くできます。  このほか、従来の治療法とわずかな差しかないのにグラフの形を工夫して差を強調したり、治療を受ける前後で同一人物にインタビューする場合に、照明を工夫して治療後のほうを元気そうに見せたりする演出も行われます。  そうした巧妙な演出を積み上げれば、「ウソ」をつかずとも、与える印象を百八十度操作することが可能なのです。        ◆  では、先ほどの疑問に戻りましょう。制作者たちはなぜ、演出テクニックを駆使しようとするのでしょうか?  最大の要因は「視聴率」です。テレビなどマスメディアは、一人でも多くの人に見てもらわなければ意味がないという宿命を抱えています。それゆえ視聴率が高く、社会的インパクトが大きい番組の制作は、周囲からの評価や昇進などのメリットに直結します。  視聴率を稼ぐ簡単な方法は、それまで誰も知らなかった「夢の治療」を取材しましたと喧伝することです。そうしたニュース性のある素材に対しては、誰もが興味を持つからです。  このような状況のなかで、テレビなどマスメディアの制作者が利益相反を抱える研究を見抜けるでしょうか?  そうした研究で得られたデータは、多くの場合「新たな治療法が、従来と比べ格段に優れている」ことを示しています。制作者たちが喉から手が出るほど欲しい「視聴率を望める素材」です。  そのデータをわざわざ検証してふいにするより、無批判に宣伝するほうが(表面的には)得なことは明らかです。  万が一、そのデータが「ねつ造」と判明しても、自分たちは騙されただけだと逃げられます。リスクは小さく、メリットは大きいのです。「これって利益相反?」と薄々気付いたとしても、目をつぶってしまいたくなる気持ちは否定できません。  効果を宣伝したい被取材者と、視聴率を獲得したい制作者。この持ちつ持たれつの関係は、たとえ直接的な利益関係が存在していないとしても、幅広い意味での「利益相反」ではないか。現場にいる身として、そう感じざるを得ません。  状況を変えるためは、制作者一人一人がモラルを高く持ち、演出によって「化粧」しなくとも十分な視聴率を獲得できる、質の高い素材を掘り起こす手間を惜しまないことしかありません。  制作者に本来、当然のこととして求められている姿勢を徹底できるかが問われているのです。 -------------------------------------------------------------------------------------- ◆その3 利益相反論文に仕込まれた販売戦略 産婦人科医 打出 喜義  「英語の医学論文には最新の知見が書かれているので、読むのに苦労はするが、時間が取れないなら、せめて抄録(概要の部分)だけでも読むように」  こう先輩から教えられ、それを実行して来た医師は多いことと思います。 一流の医学論文が掲載される「ニューイングランド医学雑誌( New England Journal of Medicine=NEJM)」や「ランセット(Lancet)」は、臨床医にとって「必読ジャーナル」とみなされてきました。もし自分の名がこれらジャーナルに載ろうものなら、臨床医としては鼻高々、周りの医師からもそれなりの評価が与えられました。  ところが何と、そのランセットに掲載された二〇〇七年のとある論文が、一三年になり撤回されてしまったのです(図1*RETRACTEDとは「撤回」の意)。  「Jikei Heart Study」と称された臨床試験の結果が記された論文です。そこには、降圧剤(高血圧薬)「バルサルタン」は、既存降圧剤よりも脳卒中、狭心症、心不全の予防に有効であると記載されていました。製薬会社は、他の降圧剤に勝る効果があるというこれら臨床試験結果を活用し、大々的な医師向けプロモーション活動を展開。その結果、その売り上げは急激に伸び、年間売上額が一〇〇〇億円を超える大ヒット薬となったのでした。  こうした論文には、著者らが該当する薬を販売する製薬会社などから利益供与がないかを申告する「利益相反」(Conflict of interest)」という欄があります(図2)。英文ですがこれを読んでみますと、要は筆頭著者を含め四人の著者が、この降圧剤の製薬会社から報酬を得ていたのです。  今から思えばこの論文は、製薬会社のお先棒担ぎで書いたものだと言われて仕方ないようなものです。一流とみなされている医学ジャーナルにさえ、こうしたスキャンダルは、時として起こるのです。  「ネイチャー(Nature)」誌に掲載された「STAP細胞」の真偽の程は目下焦眉の問題となっていますし、「サイエンス(Science)」誌の「体細胞由来のヒトクローン胚から胚性幹細胞(ES細胞)を作製することに世界で初めて成功した」とする〇四年の論文も、実は〇六年に撤回されています。  この小冊子の第一章その六で、ジャーナリストの野中大樹さんが、子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)に見る利益相反として、ロビイストの暗躍を描いています。なるほど、数多あるワクチンをさておいて、HPVワクチンが「子宮頸がんワクチン」と称されて定期接種化された背景には、そうした暗躍があったに違いありません。しかし、もう一つの大きな背景として、このワクチンのお先棒担ぎ論文の存在も見過ごせないと思います。  HPVワクチンの一つであるサーバリックスの安全性、有効性を示した一連のものとして二〇〇七年、〇九年、一二年のランセットの論文があります。これら三論文は、製薬会社にデータが集められた同一臨床試験結果をまとめたものですが、これら論文著者の利益相反をみると、初めの論文の著者の二四人中一六人(六七%)、次いで二七人中二四人(八九%)、そして三〇人中二六人(八七%)に製薬会社からの報酬があったことが判ります。  なるほど、多施設、長期に渡る大規模臨床試験の結果をまとめるには、著者の力だけでは無理があります。そこで、製薬会社が陰になり日なたになって協力するのでしょうが、果たしてそこに、製薬会社の意図が忍び込む余地はないのでしょうか。バルサルタンのケースをみても、心もとない限りです。 ランセットに掲載されたバルサルタンの臨床試験の結果は、様々なところに引用されて、大きな富につながりました。それと同様に、一流誌に掲載されたHPVワクチンの論文は、著者の利益相反状態の開示もなしに、製薬会社やワクチン推進派の都合の良いように引用されることになります。  今年一月二〇日に開かれた「平成25年度第七回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会」で「資料一 子宮頸がん予防ワクチンの副反応に関する論点整理」という資料が配付されました。その参考資料とされた論文は、まさしくそのようなものであると言わざるを得ません。その中には、製薬会社社員だけが書いた論文も含まれていました。  このように、心もとない論文であっても、孫引きが繰り返されていくといつのまにかそこから「利益相反」部分が消去されてしまい、一流誌の権威だけが光り輝く論文に化けてしまいます。 そしてそのような論文がWHOなどの国際機関のホームページにまで紹介されるようになって、ここに製薬会社の販売戦略の一翼が完成することになるのです。 ---------------------------------------------------------------------------------------- ◆その4 地獄への道は善意の小石で敷きつめられて 産婦人科医 打出 喜義  「子宮頸がんは予防できる」。そんな触れ込みで登場したHPVワクチンは、それを信じた市民グループや患者団体の人たちも巻き込んだ一大普及キャンペーンとなって紹介されました。そして、テレビ、新聞、雑誌でも、このワクチンの公費補助や定期接種化を後押しする報道がくり返しされました。もちろん市民や患者、マスコミの皆さんの「善意」がそうさせたのでしょうが、それが人びとの善意の行動であっても、時には悪しき結果を招く場合もあり得ます。「ワクチン」の歴史をみると、そのような感もしないではありません。  「ワクチン」が我が国に紹介されたのが一八四八年、天然痘対策としての牛痘接種法(種痘)が出島に着任したオットー・モニケにより導入された年です。この天然痘の感染力は非常に強く死に至る疫病として人々から恐れられていました。天然痘ワクチンの接種が原因の死もあったようですが、その普及により天然痘の発生数は激減し、 WHOは一九八〇年五月、天然痘根絶宣言を行いました。医学の勝利宣言です。江戸時代、八十二名の蘭方医の醸金により設立された「お玉が池種痘所」が東京大学医学部の前身となったのですから、天然痘ワクチンのこの成功体験は、現代医学の底流にあると言っても過言ではないでしょう。  こうした背景もあってか、ワクチンの開発は進み、我が国では十一の感染症ワクチンが「疾病の予防に有効であることが確認されている」として、予防接種法に基づき定期接種化さています。本冊子で種々指摘があるHPVワクチンもその内の一つです。これは子宮頸がんの原因ウイルスに対するワクチンですから、これでHPV感染をブロックすれば子宮頸がんになる頻度は少なくなり死亡率も減るとの説のもとに、異例とも言えるスピードで本ワクチンは定期接種化されました。  HPVワクチンは接種費用が一人当たり五万円もするほど高価なワクチンで、その子宮頚がん予防効果も未だ実証されておらず実験段階にあるとの批判があるとは言え、天然痘ワクチンの成功体験を教えられた人たちにとっては、そんな批判は些細なあげつらいにしかうつりません。この「ワクチン」によって子宮頸がんを減らすことが出来ると信じて疑えないからです。こうした信じ込みは、医学者たちの講演会、子宮頸がん体験者の生の声、一般のひとたちの様々な活動、そして製薬会社のキャンペーンによって更に確たるものとなり、メディアの中にも子宮頸がん撲滅のためにと「善意の声」を上げる人たちが増えてきます。 ★小さな善意、大きな禍根  子宮頸がん予防を啓発する団体の一つに「リボンムーブメント」があります。活動メンバーは女子大生、女子高生で、子宮頸がん予防啓発イベントや行政とのタイアップ、学術総会での発表、厚労大臣への要望書提出など、学生のものとは思えない、実に幅広い活動を展開しています。この会の活動記録には「予防できるんだね!」「ワクチン打たないと、と思った」などのコメントが記され、またポスターには、「ワクチンは危なくない!」とも書かれていました。もしこのHPVワクチンが、大きな副作用もなく子宮頸がんを予防できるなら、こうした活動も賞賛に値するでしょう。「ワクチン」は健康な人の疾病予防目的で行なわれるのですから、副作用は少ないのが大前提、これが崩れないのなら、そうした善意のワクチン推奨活動に問題はないのですが、どうも今のHPVワクチンには予想以上の副作用発現の可能性が指摘され始めているのです。  本年四月十二日、名古屋市で開かれた日本小児科学会学術集会では、本ワクチン接種後に痛みを訴えた十代の女性二人が、全身に痛みの出る「線維筋痛症」と診断されていたことが報告されました。発表者はワクチンの副作用の疑いが強いとみているようです。  ある日突然と発症した疾病原因が接種された「ワクチン」であるとの確定診断は、それほど容易ではありません。接種後、時間が経てば経つほど、それが偶発したのか、それとも接種が原因なのかの診断が難しくなるからです。ワクチン接種後すぐに気を失った少女がいたら、これは接種が原因だと言っても違和感はないでしょう。ところが、ワクチン接種後半年も経って全身の痛みが出て来たような場合、そこに鋭い洞察力を持つ医師がいなければ、その疾病とワクチン接種との因果関係は判らずじまい、その結果、ワクチンの善い面だけが強調されてしまいます。 ★メディアに求められる姿勢  メディアには大きな力が与えられているのですから、勧善懲悪、是々非々の姿勢は何としてでも堅持して頂きたいと思います。巷間で言われるHPVワクチンの善い面だけを無批判におうむ返しするのではなく、背面に潜在するかも知れない種々の問題をも見据えた冷静な報道姿勢が求められます。    リボンムーブメントの学生のモナコ学会ツアーなどの学生離れした活動資金はどこから出ているのか。純真な女学生を前面に押し立てて、その裏で糸を引く大人は居ないのか。市民グループや患者団体の善意の背後には、なにも隠れていないのか。 「地獄への道は善意の小石で敷き詰められている」  このワクチンが子宮頸がんで苦しむ女性を減らすと信じ、このワクチンの定期接種化が推進されました。このことが、無垢の少女たちを地獄の苦しみへと追いやる善意の小石になってしまうような事態だけは、何としてでも避けなければなりません。