千葉・ちいき発

条例を見守り応援しよう No.6
障害者条例の施行に向けた検討がスタート

 2月6日に第1回目の千葉県障害のある人の相談に関する調整委員会が開催され、いよいよ条例の施行に向けた検討がスタートしました。
 この調整委員会は、地域相談員や広域専門指導員を決めたり、条例の運用指針を検討するなど、条例の運用に当たって必要な様々な事項を決めることとされています。また、条例がスタートした後には、地域で解決できない事案について、この調整委員会で、正に『調整』が図られ、場合によっては助言やあっせん、知事への勧告の建議がなど、調整委員会はこの条例の心臓とも言える重要な役割を果たすこととなります。
 この調整委員会は、@障害のある人、A分野ごとに専門知識を有する人、B県議会議員で構成することとされており、そのメンバーについて、当初はどうなることか懸念されましたが、それぞれの分野の第一線で障害のある人のために活躍されているメンバーがそろいました。(詳細は次回以降ご紹介します)障害者の差別をなくすための研究会からも、研究会の副座長を務められた高梨さんをはじめ、植野さんや横山さんが加わっています。学識経験者には、東洋大学ライフデザイン学部の北野誠一教授がメンバーとなりました。北野さんは、先日滋賀県で開催されたアメニティ・ネットワーク・フォーラムの実行委員としてご活躍されるなど、これまで関西を中心として障害者問題に関わってこられた方ですが、今回、この千葉の条例を成功させるために一肌脱いでくださった方です。
 また、当日の調整委員会では、委員長、副委員長の互選が行われ、委員長には、千葉県議会議員で自由民主党の石橋清孝議員が選出されました。石橋議員は、野沢さんの『条例のある街』の中にも度々登場しますが、健康福祉常任委員会委員長として、この条例の成立に向けて獅子奮迅の活躍をなされた大変責任感あふれる方です。副委員長には、高梨さんが選ばれ、今後、この調整委員会はお二人を中心に検討を行っていくこととなります。
 議論はスタートしました。今後、この調整委員会のメンバーに負けないよう、私たちも、障害のある方の差別のない地域づくりのための取組を進めていきましょう。

『条例のある街』〜千葉から全国へ〜出版記念会報告

★愛知から全国地域生活支援ネットワーク事務局長の戸枝陽基さんが駆けつけて下さいました。戸枝さんのブログ:2月20日『千葉の皆様!おめでようございますの巻』より掲載させて頂きます★

 2月18日(日)東京で「条例のある街〜障害のある人もない人も暮らしやすい時代に〜」の出版記念会がありました。僕もなぜか、記念会の発起人に選んで頂いたので、張り切って参加。堂本千葉県知事や浅野慶応大学教授など豪華絢爛の参加者で、それはそれは盛大な記念会になりました。浅野さんの「これを読んで3度泣かない人は人間じゃない!」という言葉通り本当に感動的なヒューマンドキュメンタリーといった感じの本書。「障害のある人もない人も共に暮らしやすい千葉県づくり条例」の成立までの動きが、多くの人の想いが綴られています。この本を読んでの出版記念会だったので、本に登場する人勢揃いで、それぞれが涙ながらに語る条例作りのエピソードがイチイチ感動的で、終わったときいい映画を一本見終わったような気持ちになりました。ああ。そうだ、三谷幸喜の「THE有頂天ホテル」見ていたら、最後のパーティーのシーンになったら、突然、観客席からスクリーンに引き込まれて映画に参加したような、そんな感じだなぁ。
 千葉の顔見知りのお母さんと話をしていたら、この条例が出来てから、やはり、グループホームの反対運動などと対峙する時に、とても様子が変わったと言っていました。障害者自立支援法が地域志向の法律だとすると、地域に社会資源作るには、反対運動とどう対峙するのかが課題になります。そう考えると、障害者自立支援法にはセット物のように障害者差別禁止法が必要なのだと強く思います。そこに向かって力強い一歩が千葉県から踏み出されたことに、感動と感謝の気持ちで一杯になりました。障害者差別が満ち溢れ、行政も政治も、市民も戦わない街に住む一住民としては、千葉の風が日本中に吹くことを願ってやみません。いや、吹かせるのは自分だと一人ひとりが思うことだな。千葉はそうやってたくさんの想いを集めて、条例を作ったのだから。

 雨の降る2月18日、『条例のある街〜千葉から全国〜』と、野沢和弘さんの出版記念会が学士会館で開催されました。180名ほどの方々が(北は北海道から南は九州まで?)お祝いに駆けつけて、外の冷たい雨模様とは打って変わって、学士会館内201号室は野沢さんの人柄ゆえに、善意に満ちた方々の飾らない言葉が溢れ、あったたかで、終始笑いと感動がいっぱいの素晴らしい出版記念会となりました。堂本県知事は勿論の事、浅野元宮城県知事、八代英太前衆議院議員、等など、錚々たるメンバーに千葉のおばさんたちは驚きを隠せずミーハー気分になってサインを戴いたりしていました。
 堂本知事が、「千葉の条例は私が居てとの思いはありますが、野沢さんが居なければできなかった。こんな重要な事をしたにもかかわらず驕らない」と。野沢さん曰く、自民党員のかたたちが野沢さんをどんな怖い人かとの思いのなかで、「何だ普通の人じゃないか」といわれたお話をされていて、(本にもその事が載っていますが)私は、ふっと思ったのです。普段はクラーク・ケント新聞記者?秘めたる力は正義の味方スーパーマンのよう…なんて…。
 誰一人として欠けてもできなかった、皆の力で成立できた条例。そしてそこまでの過程を書かれた本「条例の街」出版記念会は円満な野沢家家族とともに、条例にかかわった千葉の有志とエールを送って下さった沢山の人々の思いが幾重にも重なり合って、言葉には出来ないほどの感動のなか、二次会、三次会と続いたようです。私もその日は、遅くまで余韻を噛み締めながら、あらためて、陣列に加われた歓びと誇りをかみしめました。そしてこれからも、見守り応援しよう!と。

習志野市 神恵美子


 『学士会館2階・・・。緊張しながら受付に立っていましたら、続々と有名な方、顔見知りの方など、そうそうたる方々が到着され、これから始まる出版記念会を前にして、期待でワクワク。暖かい春がフワッ!とそこに花を運んできたように、華やかで穏やかな空気が会場一杯に満ち溢れていました。それは野澤さんのお人柄そのもの。その人柄に魅せられ、参集した方々がまた、素晴らしいとしか言いようがありません。ここまでの道程には本にも載っていない辛い局面も沢山あったでしょう。でも、条例案を作り、また、成立を見守り、支えてくださった大勢の方々が野澤さんを中心に集まられたその日、条例が生まれたのはごく自然な流れのように思えてしまいました。
 条例が誕生するまでには本当に多くの方が関わって来られたこと、その間に起きた悲喜こもごものエピソードを沢山の人々に知っていただくために、本を読んでいただきましょう。アー!議会傍聴、議案通過の日、懐かしい思い出です。出版記念会でのお1人お1人の熱く、優しいメッセージはその場に居合わせられた幸せと共に心の奥にしまいました。明日からの元気の糧にするために。

船橋市 赤津保子

条例を見守り応援する会(代表:池田徹)
(呼びかけ人)山田晴子(船橋市)赤津保子(船橋市)宮代隆治(船橋市)竜円香子(市川市)村山園(市川市)田川正浩(市川市)池田徹(千葉市)米田修(千葉市)久保田美也子(千葉市)神恵美子(習志野市)吉原久喜(松戸市)国生美南子(四街道市)関口幸一(袖ヶ浦市)吉野真理子(八千代市)辰巳鉄次郎(市原市)鎗田敏光(東金市)細渕宗重(旭市)土田修二(いすみ市)竹蓋伸六(香取市)高村リュウ(千葉市)小林博(千葉市)木村潔(茂原市)
♪条例を見守り応援する会の入会、『条例のある街』のお問合せは以下のアドレスまでどうぞ。
 ouensurukai_z@yahoo.co.jp

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